Forkwell の「+1」の基準は人それぞれで

こんにちは、Forkwell プロダクトマネージャーの大岡です。
本日の記事は Forkwell のメイン機能のひとつ、他人のスキルへの「+1」について書きたいと思います。

現在、全ユーザーにおける +1 ポイントの総スキル合計数、また Ruby および Ruby on Rails 個別スキルにおける +1 ポイントの合計数においても、ぶっちぎりのトップが Forkwell の技術顧問である松田明さんです。

松田さんプロフィールページ

松田さんの +1 ポイントは、Ruby on Rails で +25Ruby では +23 となっています。
この数値は多いか少ないか。全ユーザー数を勘案しても、運営側としては少ないと感じています。

どうも Twitter でつぶやかれる感想等を見ていても、「+1していい基準がわからない」というユーザーの方が多い様子。

ですのでここで、私がどういう方々に +1 しているかをご紹介したいと思います。


たとえば我らが「Ruby の父」、Matz
彼の Ruby スキルの現在のポイントは +16。いや少なすぎるでしょう、いくらなんでも(笑)

Rubyコミッタの松田さんとか村田賢太さんCookpad)は Ruby スキルには一切 +1 せず、C に +1 しているという状態。
彼らとしては、「Matz の Ruby コードとかほとんど読んだことないし。自分たちが普段見てるのは C のコードだし」ということなのでしょうが、それはあまりにも生真面目に過ぎるというもの。

ちなみに大岡は、もちろん Matz の Ruby に +1 しています。

確かに Matz の Ruby コードを読んだことはないですが、Ruby という言語をデザインしたのは他ならぬ彼ですし、その仕様もなぜそうなったかの背景も含めて誰よりも把握しているはず。
それよりも何よりも、Ruby という素晴らしい言語をこの世に送り出してくれたことに一ファンとして感謝の気持ちを込めて +1 しているわけです。


たとえば jpmobile
Ruby に詳しくない方のために説明しておくと、jpmobile とはガラケー対応のための Rails 用プラグインです。

私はフリーランス時代にドリコムでゲームを作っていた時を含めて、3年くらい jpmobile のお世話になっていました。(またお世話になるかもしれませんが)
ですのでその感謝の気持ちを表して、現メインコミッターの小川伸一郎さんイオレ)と最初に開発された設樂洋爾さんえにしテック)に +1 しています。


たとえば、最近メディアでよく見かける閑歳孝子さんユーザーローカル)。
彼女は個人でスマートフォン用家計簿アプリの Zaim を開発したことで有名な方です。

私は彼女のコードを読んだことはありませんが、あれを Titanium Mobile で作ったことは何かの記事で読んでいて、これほどのアプリを作れるのなら彼女の Titanium Mobile の腕はまちがいないのだろうということで、ミーハーな気持ちも若干ありましたが +1 しました。


あとはたとえば N88-BASIC とか。
もはや誰のコードを読むことも望んでも適わぬ、いにしえのプログラミング言語ですが、これがついている知人は親近感から問答無用に +1 します(笑)

さらに Redbull とかのネタタグも笑ったので知人に +1。

ちなみに、ふざけたネタのタグは運営に消されるかと懸念している方がいるかもしれませんが、こちらとしては誰かの誹謗中傷とかプライバシーを侵害しているかでもない限り(あとは単なるタイポやスペルミス)、タグそのものを抹消することはありません。
それを言うならそもそも Beer タグは、うちの松田さんが最初に作ったものですし(笑)

というわけで、私はこんなふうに +1 しています。
そして公式に運営側としても、+1 する基準は人それぞれであっていいと考えています。

「その人のコードを読んだことがない限り +1 しない」という人がいてもいいし、もっとざっくばらんな基準の人がいてもいい。
たくさんのユーザーがそれぞれの基準で +1 すれば、マクロ的な視点からそれは平均的なところに落ち着くものと思っていますので。

ですので、最初の「+1 していい基準がわからない」と言われていた方々には、「あなたが +1 したいと思った人に +1 すればいいですよ」と答えてあげたいです。

ネットサービスなんて、「こう使ってほしい」と開発者が思っていてもユーザーが勝手に使い方を決めて自由に使うものじゃないですか。
ポケベルの数字メッセージとかもそうですし。喩えが古いですかね(笑)

…と、ここまで書いてきたのですが、+1 に躊躇される方が多い理由にひとつ心当たりがありました。
私が@ITの記事で西村さんにしゃべったことです。

@ITの記事

誰かが自分のスキルとしてRuby、Ruby on Rails、Clojure、jQuery、Titanium、vimなどとタグでリストアップしていくと、これを見たリアルな知り合いがそのスキルを認めている場合には+1していく。実際に同じ職場で働いたことがあるエンジニア同士であっても、実際にコードを見たことがないとか、自身に評価できるだけのスキルがない場合には、+1をしないという。「相手のスキルを知っていれば、推薦文を書くよりも気軽に+1できる」(大岡氏)のがポイントだが、“すごいと聞いている”という程度では押さない、というわけだ。

西村さんも本職は記者さんながら、自身もコードを書かれる「ギーク」なので、まあ話の勢いで確かにそんなことも言ってしまった記憶があります。

でも当の開発者でも“すごいと聞いている”程度で押してるので、みなさんも遠慮せず +1 してくださってけっこうです。
そもそも、「レピュテーション(評判)を可視化する」のが Forkwell の +1 の狙いです。「すごいと聞いて、すごいと思った」というのも評判の内じゃないですか。


ちなみに、明日は初めて「称号」の査定を走らせます。
先週のリリースからずっと、全てのユーザーは「Novice」という一番下の称号だったわけですが、明日はそれが昇格する方が大量に出るということです。

称号の説明

ですので今日の内に、取りこぼしがないように +1 してあげてください。
明日の称号査定、お楽しみに。

ライタープロフィール
おおかゆか(oukayuka)
Forkwell の発案者でプロダクトマネージャー。
エンジニアと企業が幸せな関係を結べるようなしくみ作りとそれを世の中に広めるのがお仕事。
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